高知県 芸西(げいせい)村立芸西小学校で「発明アイディア ワークショップ」を開催。小学4年生25名、6年生17名の計42名を「発明家のタマゴ」として認定。
発明の楽しさや社会貢献につながる喜びを体感する「発明アイディアワークショップ」が、カシオ計算機を創業した「樫尾四兄弟」のルーツである高知県で開催されました。ゴルフトーナメント「カシオワールドオープン」の開催地に近い高知県安芸郡の芸西小学校4年生(25名)、6年生(17名)の2クラスの生徒たちに特別授業を実施しました。 この特別授業で講師を務めたのは、G-SHOCK初号機を発明した伊部菊雄。動画を使いながらG-SHOCKが生まれるまでのエピソードを生徒たちに話しながら授業を進めていきました。 伊部自身の体験を元に「困ったことがあるとき、だれかの役に立ちたいとき、発明のきっかけが生まれます」と生徒たちに話しかけてワークショップをスタート。まずは頭の体操として、生徒たちに朝起きてから教室に来るまでに見たもの、頭に浮かんだものを班ごとに挙げてもらいました。4年生からは「クルマ」「ランドセル」などが出され、その中から「ランドセル」を選び、それが何の役に立っているかを各班で発表してもらいました。 また、6年生からは「信号」「パソコン」「電柱」などが挙げられ、その中から「電柱」を選び、その役割について班ごとに話し合ってもらいました。つづいて伊部が用意した頭の体操は、「靴は将来どんな風に進化して役に立ちますか?」というもの。「靴にジェットエンジンが付いて空を飛べる」「雨の日には、靴が長靴になる」(6年生)「靴がもっと軽くなる」「光る」「危険を察知すると安全な所へつれていってくれる」(4年生)など、個性豊かな発表がありました。 頭の体操の最後は、高知を代表する氷菓「アイスクリン」にちなんで「最初にアイスクリームを考えた人は、どんな役に立つと思ったか?」というお題です。「高知県を知ってもらう」「保冷剤の役割をして、それから食べる」(6年生)、「悪いやつにぶつける」「暑さを解消できる」(4年生)など、なるほどと思わせる視点、自由な発想が発表され頭のウォーミングアップも終了、いよいよ発明のアイディア出しです。ここで、伊部からアイディアを考える際のポイントについて説明がありました。 一つ目は、誰かが困っていることに気づくとき、発明のきっかけが生まれること。二つ目は、誰かが困っている事に気づき、それを解決しようとした時、その解決方法はひとつではないこと。いろんな方法を考えてみることが大切であること、といったヒントが伝えられ、「誰かの役に立つ時計」を考える時間の始まりです。 各班のスタッフの助けを借りながら、自分の発明アイディアの時計を描いていく生徒たち。どの顔もいきいきとした表情で、アイディアをカタチにしていく姿が印象的でした。その後の発表では「溺れたときに浮き輪が出てくる時計」や「健康状態が分かる時計」「勉強が分からない時に教えてくれる時計」など、生徒たちの豊かな発想力で生まれた数多くのアイディアが出てきました。 今回の特別授業に参加した6年生からは「新しい時計を考えて、どんどんイメージが膨らんできました」「自分も目標に向かって、あきらめないで頑張ろうと思いました」という感想が寄せられ、担任の先生からは「いつもアイディア出しは、クラスでしていますが、みんなで自由にアイディアを出す事は初めてだったので、子どもたちに刺激になったようです」とのこと。4年生からは「いろんなアイディアを出すのが楽しくなってきた」、また先生からは「子どもたちが自由な発想で、いろんなアイディアを考え、それを発表することがとても良かった」と、それぞれ感想をいただきました。 特別授業に立ち会っていただいた校長先生からは「子どもたちの発想がこんなに自由だったことに驚きました。他の人の言葉がヒントになり、自分なりのアイディアを出す事ができたようです」というお話もありました。 授業に参加した42名全員に「発明家のタマゴ認定証」が手渡され、芸西小学校での「発明アイディアワークショップ」は終了しました。