黒部市立石田⼩学校(富山県)
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富山県黒部市立石田小学校での「発明アイディア ワークショップ」は富山県初開催。参加小学生22名が「発明家のタマゴ」として認定されました。
発明の楽しさや社会貢献につながる喜びを体感する「発明アイディア ワークショップ」が黒部市立石田小学校で行われました。冒頭で、講師を務める小高が、自らが所属する時計の品質保証部の業務について子どもたちに説明。お客さまに安心して長く製品を使ってもらうために、100を超える試験を行っていることを話し、時計に対する理解を深めてもらいました。また、石田小学校が「富山県発明とくふう展」に参加していることから、その活動を踏まえ、小高は「今回のワークショップでは、100年後、200年後に実現できるようなアイディアでもいいので、夢のような時計を考えて欲しいと思います」と子どもたちに語りかけました。
その後、2017年8月に累計販売台数が1億個に達し、全世界で愛用されるG-SHOCKを発明した伊部菊雄の「落としても壊れない丈夫な時計」が生まれるまでのエピソードを動画で紹介。「困ったことがあるとき、だれかの役に立ちたいとき、発明のきっかけが生まれます」と子どもたちに話しかけてワークショップをスタート。まずは、頭の体操として、朝起きて教室に来るまでに見た「人がつくったもの」を4班に分かれたグループごとに挙げてもらいました。グループからは「先割れスプーン」「ゲーム機」「掛け時計」「カメラ」といったものが発表され、その中から「カメラ」を題材に、それが何の役に立っているかをグループで考えてもらいました。「自分が知らない記録が見られる」「人を撮ったりできる」「水中や空中でも撮れる」「思い出を残せる」といった点が発表で挙げられました。
最後の頭の体操では、富山県のご当地ネタを使って、「富山県といえば昔から「薬」が有名ですが、「薬」がどんな役に立つか」を、発表してもらいました。「風邪や病気を治してくれる」「からだの痛みをやわらげてくれる」「栄養分を与えてくれるので、一人暮らしの人に役立つ」といった発表を受け、小高は「世界にあるすべてのものは、誰かの役に立つために発明されました」と伝え、次いでアイディアを考える際のポイントについて説明がありました。一つ目は誰かが困っていることに気づくとき、発明のきっかけが生まれること。二つ目は一番初めに作ることが発明で、誰かのマネをして作っても発明にならないこと。三つ目は誰かが困っていることに気づいて、それを解決しようとしたとき、その解決方法はひとつではないこと。いろんな方法を考えてみることが大切であること、などのヒントも与えられ、「誰かの役に立つ時計を考え、絵にしてみる」発明アイディアワークショップの始まりです。
グループごとにスタッフの助けを借りながら、一人ひとりが自分の発明した時計を描いていく子どもたち。作品発表では「朝寝坊した時に、アラーム代わりに電気を使って起こしてくれる時計」「ネズミ嫌いのおばあちゃんのために、半径100mにいるネズミを吸い取ってくれる時計」「シロアリに食べられた所を元に戻してくれる時計」買った本のタイトルを登録し、ボタンを押すとその本が読める「勉強する人に役に立つ時計」など、いずれもユニークな力作が出揃いました。小高からの講評では、「これからの毎日の生活で、困っている人がいればそれに気づき、だれかの役に立つものを考えることを習慣にしてもらえれば、きっと将来は発明家になれると思います。私たちは、それを楽しみにしています」という思いが伝えられました。最後に授業に参加した22名全員に「発明家のタマゴ認定証」が手渡され、創立147年の歴史をもつ石田小学校での「発明アイディアワークショップ」は終了しました。 -