発明による社会貢献の喜びを次世代に伝える“子どもたち みんなが発明家”
樫尾俊雄発明アイディアコンテストは、発明で社会に貢献する喜びを子どもたちに知ってもらうことを目的に、全国の小学生を対象としたコンテスト。4回目の開催となった今回は、9月8日~11月14日まで「人の役に立つもの」「日常生活に便利なもの」「未来の世界であったらいいなと思うもの」という3つのテーマで発明アイディアを募集し、全国の小学生から174作品の応募がありました。
今回で4回目となる樫尾俊雄 発明アイディア コンテストには、全国19都道府県から174作品の応募がありました。第1次・第2次審査で選出された高学年5名・低学年5名の計10名がオンラインで発表を行い、最終選考いたしました。最終選考に残った10名は、青森県(1名)、東京都(1名)、静岡県(1名)、愛知県(4名)、愛媛県(1名)、長崎県(1名)、宮﨑県(1名)でした。
審査員には今回から“G-SHOCK”を開発した伊部菊雄も加わり、株式会社音力発電 代表取締役 速水 浩平氏、特定非営利活動法人 ガリレオ工房理事長 滝川 洋二氏、サイエンスパフォーマー すずき まどか氏、樫尾俊雄記念財団 理事長の樫尾 隆司の5名による審査が行われました。
今回の応募作品には、高学年の部では世相を反映した海洋ゴミといった身近にある環境問題や長寿社会にともなう健康問題などに関するアイディアが多く、低学年の部では家族への思いやりや人と動物が仲良く共存するなどの多彩な着眼点による素晴らしいアイディアの作品が多数集まりました。
総 評
今回も、みなさんからいただいたアイディアは、どれも素晴らしいものばかりで、すごく人々の役に立つものですね。特にこの決勝に進まれたみなさんの作品は、本当にあったら世の中がよくなる、とても素晴らしいものばかりでした。みなさんがこのコンテストをきっかけにして、これからも世の中の役に立つもの、あったら喜ばれるものを考え続けてくれたらうれしいです。皆さんが自分の夢に向かってチャレンジして、突き進んでいくことを期待しています。
発明アイディア コンテスト 審査員長 樫尾 隆司
全国から沢山の素晴らしいアイデアをいただきありがとうございます。見ていてとても楽しい気持ちになりました。特に最終選考に残ったアイデアはどれも実現出来たら素晴らしいものだと思います。発明は、役に立つものを最初に考えて実現して世の中を良くしていくことです。科学も進歩していますが、まだまだ、身の廻りには問題が沢山あります。どうしたらいいか考え続けることでアイデアが生まれます。これからも、役に立つもの、楽しいものを考えて、皆さんが将来、樫尾俊雄さんのような発明家になって、さらに良い世の中にしていくことを期待しています。
発明アイディア コンテスト 審査員 伊部 菊雄
第4回発明アイディアコンテストに全国から届いた、「人の役に立つもの」「日常生活に便利なもの」「未来の世界であったらいいなと思うもの」3テーマでのアイディアの数々に驚かされました。今回の最終審査は動画を見ながらでしたが、どのプレゼンテーションも魅力的で、審査には困りました。低学年の部、高学年の部の最優秀賞はどちらも、研究者が思いつかないような視点で、実現の可能性もある、今の時代に投げかけるような提案だと感じました。こういうアイデアを引き出すことができるのは、この発明アイディアコンテストの魅力でもありますね。
発明アイディア コンテスト 審査員 滝川 洋二
全国17都道府県、全174の応募作品から受賞者が決定!
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【高学年の部】
◆静岡県磐田市立磐田西小学校5年
佐藤 迪洋(さとう みちひろ)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「足ツボ発電」
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●作品名:「足ツボ発電」
●アイデアポイント:足ツボールを足のうらにつけて歩くと発電。たまった電気は非接触送電できて、車や家電、公共の施設で使える。
●受賞コメント:この足ツボ発電というアイディアは、2年前に滝つぼ発電を足ツボ発電と僕が聞き間違えたのを、母が「足ツボ発電というのも面白いんじゃない?」という言葉を言ってくれて、足ツボについて可能性を調べたところ、本当にできるような気がしました。そしてこの2年間、妹と一緒に取材をして研究を続けたアイディアが形となりました。このアイディアの、きっかけを作ってくれた母と妹に感謝したいです。
★審査員の先生からひとこと:(伊部)
2年間実験を重ねた説得力のあるプレゼンテーションでした。誰でも出来る様々な形をした足ツボボールで健康になるだけではなく、発電もするというアイディが受賞のポイントです。近い将来この足ツボボールを誰もが持っている時代が来ることを期待しています。
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【低学年の部】
◆青森県八戸市立小中野小学校3年
知野 和仁(ちの かずひと)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「みんな安心ゴンドラ君」
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●作品名:「みんな安心ゴンドラ君」
●アイデアポイント:家や病いんで、かくりされたりねたきりの人でも、自由に外に出られるゴンドラです。たくさんの行き先の中から行きたい場所を自分でえらべます。
●受賞コメント:このアイディアは、病気をして入院してり、家で寝たきりの人がどこへでも出かけられたらいいなと思ったのと、2年前に大好きな「ひいおばあちゃん」が転んで足を折り車椅子生活になって会えていないので会えるといいなと思い考えました。この人に役に立つアイディアが受賞できてウレシイです。
★審査員の先生からひとこと:(伊部)
とても判りやすく、見ていて楽しいプレゼンテーションでした。自由に外に出でられない人は本当につらいと思います。そんな気持ちに寄り添ってゴンドラというアイディアでその人達がゴンどれに乗って自由に外に出ることができ元気になれるというのが受賞のポイントです。こんな世の中になってくれたら良いなと思います。
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【高学年の部】
◆東京都中央区立豊海小学校5年
緑川 詩織(みどりかわ しおり)さん◆応募カテゴリー:
人に役立つもの
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作品名:「海の満ち引きを利用した、ごみ収集BOX」
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●作品名:「海の満ち引きを利用した、ごみ収集BOX」
●アイデアポイント:潮の満ち引きと、坂を利用して、ごみが集まるように考えてみました。
★審査員の先生からひとこと:(滝川)
SDGsは世界中の人が安心安全に暮らして、平和に向かっていける世界の目標です。そしてSDGsには17の目標があり、その14番目が海の豊かさを守るという目標があります。海洋の汚染は進んでいます。それに対して、どのようにチャレンジしていくかという事と、海を大切にする思いをどのように実現していくのかを自分だけでなく世界中の人と実現していくかを工夫していって下さい。
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【低学年の部】
◆愛知県刈谷市立富士松南小学校3年
加藤 孝治(かとう こうじ)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「歩きながら電気をためる「サンダーシューズ」」
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●作品名:「歩きながら電気をためる「サンダーシューズ」」
●アイデアポイント:歩く運動エネルギーを、くつで電気としてためる。下たばこで電気を回しゅうして学校で使える。
★審査員の先生からひとこと:(滝川)
エネルギー問題は、これからの世界の課題だと思います。サンダーシューズというアイディアは、かなり実現して欲しいなと思っています。1人が短時間で発電出来る量は少ないと思いますが沢山の人がいつも発電するとなれば、大きな発電量になると思います。このアイディアは実現の可能性があるのではないかと思います。いろんな所で発電できる場面が沢山ありますよね。例えば、雨が降って落ちてくる雨粒や水道の蛇口をひねったら沢山、水が出てくるなどで発電できるのでは?色んな人が考えていると思いますが、これを機会にもっと沢山のアイディアを出してもられれば良いなと思います。
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【高学年の部】
◆愛媛県松山市立桑原小学校4年
秦 朋佑(はた ともすけ)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「マイクロプラスチックを集めるクラーゲくん」
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●作品名:「マイクロプラスチックを集めるクラーゲくん」
●アイデアポイント:クラゲのとくちょうを使って海のごみを安全にとりのぞくきかいです。ごみなどをとりのぞいた後何回でもつかえる。
★審査員の先生からひとこと:(速水)
この発明のクラゲは、足が沢山ありゴミを吸い取りやすいというクラゲの特徴や壊れてしまって土に帰るという環境にも優しいという、使い終わってからの処理の問題なども考えている所が評価のポイントです。私は子供の時に発明ノートを付けていて、いまでも見返しています。皆さんが発明が好きで大人になっても発明を続けていくのであれば、色んなアイディアが思い着くと思いますが、このような発明ノートをつけて大人になって見返す事をおすすめします。
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【低学年の部】
◆長崎県諫早市立長田小学校1年
藤岡 美雨(ふじおか みう)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「ゆめシアターヘアバンド」
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●作品名:「ゆめシアターヘアバンド」
●アイデアポイント:人のゆめをスクリーンにうつし出すことができます。
★審査員の先生からひとこと:(速水)
今回小学1年生で唯一、この決勝大会に残りました。このアイディアの夢バンドで人の夢を写し出す事ができるという素晴らしアイディです。これが商品化されたら世界中の人が欲しがるのではないでしょうか?私もこれが欲しいですね。ホントに夢のあるアイディアで、この発明アイディア奨励賞にふさわしい作品です。
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審査員特別賞【高学年の部】
◆愛知県刈谷市立日高小学校5年
河村 実歩(かわむら みほ)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「台風を退治するペンギン型ロボット~タイペン君~」
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審査員特別賞
●作品名:「台風を退治するペンギン型ロボット~タイペン君~」
●アイデアポイント:台風のたまごが、台風へと成長する前に、海水を冷やして、台風のたまごを消滅させるペンギン型ロボットです。
★審査員の先生からひとこと:(すずき)
ペンギンが暖かい海を冷やして台風の卵を退治するなんて、発想が凄いです。さらに、この絵がとっても上手です。これから、もっと絵を描いて地球の環境の為にアイディアを出していって下さいね。
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審査員特別賞【高学年の部】
◆愛知県刈谷市立双葉小学校5年
中川 朝陽(なかがわ あさひ)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「家の体重計」
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審査員特別賞
●作品名:「家の体重計」
●アイデアポイント:CO2削減やSDGsの実現のために、家の中にムダなものがあふれていないか、重さを見えるようにする。
★審査員の先生からひとこと:(すずき)
家にいらないものが沢山あるので、家の体重計があると家の不用なものみんな判ってしまうので、お掃除を頑張ったり片付けをしたりしないといけないという身につまされるような現実的でアイディアです。
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審査員特別賞【低学年の部】
◆宮崎県宮崎市立東大宮小学校3年
平田 あい(ひらた あい)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「地球いきものサミット」
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審査員特別賞
●作品名:「地球いきものサミット」
●アイデアのポイント:生きものの想いをマイクでひろい、みんなで共有することができる。
★審査員の先生からひとこと:(すずき)
一緒に暮らしているネコや犬などの気持ちも判らないのですが、動物の気持ちが判ると今何が困っているのか、何を望んでいるのかがわかると人間も動物もお互い幸せになれますね。
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審査員特別賞【低学年の部】
◆愛知県刈谷市立双葉小学校3年
川口 慶士(かわぐち けいし)さん◆応募カテゴリー:
未来の世界であったらいいなと思うもの
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作品名:「たすけあい村」
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審査員特別賞
●作品名:「たすけあい村」
●アイデアのポイント:今こまっていることをかいけつできる村。地きゅうにも人にも動物にもやさしい。
★審査員の先生からひとこと:(すずき)
人も動物も困った事があればこの村に来れば、みんなに助けてもらえて暮らす事ができる、村の全員が優しい気持ちになれるという理想な社会を作るという作品ですね。